Ryuichi kawamura Architects Atelier -R/AA-

金属の灯展 [2005.02]


照明作家の井野里奈氏の個展の会場でデザインである。

作品以外のものはできるだけ排除したいという作家さんの意志があり、ギャラリーがもともと持つ、壁の色やテクスチャを消し去り、光の陰影だけを残そうと考えた。

建築の下地材として使われる透過性の高い綿の寒冷紗を用いることで、柔らかくギャラリーの持つ壁の素材感や照明の配線を消し去り、なおかつ照明の光や影を美しく映し込む。

寒冷紗は、素地のものとシワをつけたものを使い、空間にコントラストを与える。

また、会場中央に垂らされた幕は、入り口からの視線を遮り、来場者に「奥」を意識させ、更なる期待を高まらせる効果を持つ。

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